episode

Episode

昔、あまり練習が好きではないけれど頑張ってレッスンに行くと、お小遣い50円がもらえるからと通っていた女の子がいました。
でも、ずっと続いて気がつけば大学生になり、就職して社会人に。
ピアノが大好きになって、お仕事が忙しいのにもかかわらず、リトルコンサートに出演してくださったりしました。


幼稚園の頃、園にあるピアノ教室であまり弾けなくて自信がなさそうな女の子がいました。
園の発表会でもうまく弾けないので、こっそり補習しにいらしたところ、だんだん自信がついてきて楽しくなったみたいです。
いまではお父様のお仕事の関係で、海外で高校生ですが、パフォーマンスの授業でピアノを選び、ヨーロッパの素敵なホールで演奏する機会が度々あるようです。
夏休みに日本に戻られると‘練習と少しだけレッスン’をしに訪ねてくださいます。


「40年前には楽譜を読んでいました」という男性。
聞くとギターをきちんと弾かれていたそうです。
しっかり音符を覚えていらして、スラスラ読まれるのですが、手がなかなかついてきません。
大きな手にがっしりした指。
理想に一歩でも近づきたいと、真剣にピアノに向かわれ、レッスン中もご自分の世界に入り込んで練習が始まってしまいます。
少しだけお待ちして、あのぉと声を掛けるとあっと気がつく。
苦笑いされながらのレッスンです。
でもお仕事の合間に猛練習されて、念願のリトルコンサートに出演され、緊張されながらもとても楽しそうでした。


数年前のお話ですが、小学生になる頃、私のところに通い始めたお嬢さん。
のんびり屋さんでしたが、4年生の時にあまり練習しないからと、お母様のご希望もあり小さなコンクールを受けることになりました。
2~3のコンクールを受け、本選まで行ったりしました。
ある日、「音大付属の小学校が編入試験を実施することを見つけました」とお母様。
受けてみたいと。
試験はいつですか?とお聞きしたらなんと20日後!
ごく普通のレッスンを続けてきただけなので、楽典はごく当たり前の知識程度、聴音は未経験、課題曲は・・・コンクールが終わって1か月なので大丈夫かと思いきや、すっかり忘れている。
20日で元に戻し、聴音・ソルフェージュを何とかしなくては!・・・と合格されました。
ご本人が本当に頑張りました。将来有望さんです♪


他にもずっと続けてくださっている文武両道の優秀な男子、高校生でお勉強が忙しいのに余裕ができると来てくださるお嬢さんなど、素敵な生徒さんばかりです。

Episode